約束の丘

第八巻 216ページ…

鬱蒼と生い茂る ウェルケンラートの森
その向うに約束の丘がある

瞬いた刹那 その闇の中に灼きつく風景
彼は生涯忘れえぬ夕陽を見た

「何があろうと僕は必ず 君の元へ帰って来るよ」
「ええ信じてるわ 愛してるもの 忘れないでアルベール」

その日の空の色 哀しい程に朱く  「離れても二人を 結びつける朱石」
若い二人は甘い永遠を丘に誓った 「の首飾りを架け誓った…」

時が語り手を欠いたとしても 物語は紡がれ続けるだろう
白鴉が羽ばたいて往く途 斜陽の空に何を求めて